黒い看護師 吉田純子 福岡・久留米保険金連続殺人事件の真相とは?

9月21日放送のテレ朝『トリハダ(秘)スクープ映像100科ジテン』で
1998年~1999年に起きた「黒い看護師」4人組による
福岡・久留米連続保険金殺人事件が放送されます。
主犯・吉田純子によるマインドコントロールの真実とは・・・。
その後『黒い看護婦』として書籍化やドラマ化もされることになる
看護師学校の同窓生4人による総額2億円もの保険金殺人事件の全貌は?




「黒い看護婦-福岡四人組保険金連続殺人」 森功著(新潮文庫)

「黒い看護師」
久留米連続保険金殺人事件・概要

福岡・久留米連続保険金殺人事件は2002年に発覚した
看護師学校の同窓生4人が起こした保険金殺人事件です。
主犯は当時33歳だった看護師の吉田純子。


「黒い看護師」4人組(吉田純子・堤美由紀・池上和子・石井ヒト美)
出展:http://matome.naver.jp/odai/2139476779721961501
左上:吉田純子、右上:石井ヒト美、左下:堤美由紀、右下:池上和子

吉田純子は看護師学校の同窓生で学生時代からの知り合いだった
3人の看護師(堤美由紀、池上和子、石井ヒト美)と共謀して
1998年1月21日、池上和子の夫・平田栄治さん(当時39歳)を保険金目的で
殺害することをを計画。
最初は栄治さんの食事に睡眠薬とカリウム製剤を混入させて殺害しようと企てるも失敗、
1月24日に再度、睡眠薬入りのビールを飲ませて熟睡させると
静脈にカリウム製剤と空気を10回以上も注射して殺害、
保険会社から保険金3450万円をまんまと騙し取ったものです。
しかもその保険金は妻の池上和子の手には一切渡らず
全て吉田純子のものになっていたのです。
さらに和子には内緒で平田栄治さんの会社から義捐金と埋葬費という名目で
313万円と会社からの遺族年金・月額15万円も騙し取っています。
またその後、平田栄治さんの両親が亡くなって相続問題が発生した時にも
実弟を騙して1000万円を巻き上げるなど、
結果的に吉田純子はこの1度目の殺害で約5000万円もの金額を手に入れているのです。

この1回目の保険金殺人の成功で味をしめた吉田純子はさらにエスカレート、
その翌年に今度は石井ヒト美の夫・久門剛さん(当時44歳)を殺害することを計画します。
1999年3月27日、石井に命令して久門さんに睡眠薬入りのウイスキーを飲ませて熟睡させると、
4人で共謀して大量のウイスキーをチューブを使って鼻から胃に注入、
急性アルコール中毒による死亡を狙ったものの死には至らず、
再び静脈に空気を注射すると溶体は急変、救急車で搬送された剛さんは病院で死亡。
吉田純子はこの事件でも保険金3257万円と久門剛さんの退職金を詐取しています。

すると大金を手に入れた吉田純子の生活は一変、
エステや海外旅行・高級家具・ブランド品などに
大金を湯水のように使う豪遊生活を続けていきます。

そして次に堤美由紀の母の預金と保険金に目を付けた純子は
石井ヒト美に美由紀の母の殺害を命じたのです。
しかし殺害は失敗に終わり、その制裁金として純子はヒト美に300万円を要求、
さらに実家の農地まで手に入れようと画策する純子にヒト美は精神的に追い込まれていき
その後、事件の一切を伯父に相談したことで事態は一気に急転。
2002年(平成14年)8月、石井ヒト美が伯父に付き添われて久留米署に出頭したことで
吉田純子の一連の保険金殺害事件が発覚することになったのです。

逮捕された吉田純子がこれらの詐欺などで手に入れた金は総額およそ2億円、
「人間は嘘をつくが、金は裏切らない」が純子の口癖だったと言います。


「黒い看護師」4人はなぜ凶行に及んだのか、
吉田純子のマインドコントロール

この「白衣の天使」と呼ばれる本来なら人の命を救う志を持った看護師たちが
なぜこのような凶悪事件引き起こすに至ってしまったのか。
そこに見られるのは主犯・吉田純子の虚言癖、恐怖と暴力による
強烈な「マインドコントロール」と「支配」の異常な主従関係です。

こうしたマインドコントロールによる凶悪事件と言うと、
2011年の連続不審死事件の角田美代子を思い出しますが
吉田純子と3人の看護師の場合にも同じような構図が見られます。

そもそもこの4人はどのように出会ったのか、
それには吉田純子の生い立ちをたどっていかなければなりません。

吉田純子の生い立ちと3人との出会い

吉田純子は1959年(昭和34年)福岡県柳川市(旧山門郡三橋町)に生まれます。
旧姓・井口純子。
家族は元自衛官の父親と広島出身の母親、4歳年下の弟の4人。
父親は自衛官を除隊して自動車修理工として生計を立てていたようです。
しかし仕事はなかなか上手くいかず一家の生活は苦しい毎日で、
そのため母親は内職や家政婦の仕事で生計を助けるなどして
決して裕福とは言えない貧困の家庭で育っています。

弟は成績も優秀なスポーツマンタイプで母親にはとても可愛がられていたようですが
純子は成績も悪く何かと母親に厳しく接しられることが多く
母親は純子が悪戯などをした時には容赦なく体罰を与えたそうです。
父親は短期で何か気に食わないことがあるとすぐに母親に当たり散らす性格で、
生活苦もあってか、夫婦仲は決して良くはなかったようです。
そんな境遇からか、純子は幼い頃から
貧困に対するコンプレックスや金への執着心にはただならぬものがあったとか・・・、
さらに幼い頃から見栄っ張りで虚言癖の絶えない少女だったようです。

柳川市立柳河小学校・柳城中学校卒業。
3人の看護師の一人、堤美由紀はこの小中学校の同級生です。

1975年、私立佐賀女子高校・衛生看護科入学。
高校2年の時に「友人が妊娠して困っている」と嘘をつき「中絶費カンパ」の名目で
クラスメイトから金をだまし取ることに成功。
翌年の高校3年の3学期にも再び「妊娠カンパ」詐欺を行なうも
さすがに2度目はうまくいかず、この件で2ヶ月の停学処分を受けています。
高校卒業間際の3月に同校系列の武雄校舎に転校を余儀なくされ、
そのため正看護師の資格を得られず准看護師の資格を取得して卒業。
4月に大阪市の貝塚市立病院に就職するも1年足らずで福岡に戻っています。

1979年、19歳で正看護師の資格を目指し久留米市郊外の
聖マリア看護専門学校(現・聖マリア学院短期大学)に入学。
のちに共犯者となる池上和子、石井ヒト美とはこの学校で出会っています。
1980年、小中学校の同級生だった堤美由紀が1年遅れて同校に入学、
再び純子と出会うことになります。

1981年、21歳で聖マリア看護専門学校卒業、
研修看護師として聖マリア病院に勤務。
その年の10月、22歳で6歳年上の自衛官・吉田浩次と結婚、井口純子から吉田純子に。

1982年、23歳の時に夫婦で夫の祖母の養子になっています。
目的は祖母の土地などの遺産相続が目当ての不自然な養子縁組で、
この頃から金への執着が見え始めます。
1983年、23歳で長女、1987年、28歳で次女出産。

1989年、30歳で三女出産、小郡市・大和病院勤務。
8年ぶりに堤美由紀と2度目の再会を果たし二人は急速に親しくなっていきます。

吉田純子のマインドコントロールによる支配と
異常な主従関係

久しぶりに出会った純子は当時独身だった美由紀に異常な執着心を示し始めます。
堤美由紀の働く大和病院に自ら希望して転勤、
その後、美由紀のアパートに足繁く通うようになったといいます。
その頃の美由紀は不倫に悩んでいて相手と別れたいと望んでいたのですが、
それを知った純子はそこにつけ込んでいきます。
純子は架空の「先生」をでっち上げ、
私のバックには政界や警察にも顔が利く「先生」がいるからと信じ込ませ、
その先生が全部トラブルを解決して清算くれる代わりに費用が必要と美由紀を騙し
何かと金を要求するようになったのです。
しかもその「先生」が暴力団に関与していることをちらつかせ、
ついに不倫相手と別れさせることに成功・・・。
それから美由紀は心身ともに純子に徐々に支配されていくことになります。

1990年、純子は8年前に養子縁組していた祖母の土地をついに相続、
その土地を担保に借金を重ねるようになり金額はわずか1年で3000万円を超えてしまいます。

1991年、堤美由紀が吉田純子一家と同居、この頃から2人は同性愛の関係にあったようですが、
ちなみにこのことが当時はマスコミに報じられて大きく話題になったようです。

1992年には美由紀の同居に不審を感じていた夫と別居。
こうして2人は「関係」を持つようになりますが・・・、
すると美由紀の給与・通帳はすべて純子が管理するという異常な主従関係に発展、
その後、純子は美由紀の給料をすべて食いつぶしていくようになります。
また美由紀の母にも「美由紀が交通事故を起こした」と騙して500万円を奪うなど
純子の支配はどんどんエスカレート。
そんな「関係」や「支配」に耐えかねた美由紀は何度も逃亡を図ったようですが
そのたびに執拗に純子に探し出され連れ戻されると
何かと架空の「先生」を持ち出し、
暴力団を使ってソープに売り飛ばす、などと美由紀の恐怖心を煽って心の自由を奪うなど・・・、
まさに尼崎事件を思い起こすような「支配」と「隷属」の生活が続いていきます。

そして1994年、34歳になった純子は聖マリア看護専門学校時代に知り合った石井ヒト美が
マンションを売ってまとまった金を手にしたことを聞かされると、
さっそくヒト美の夫に「不倫と借金トラブル」があるということをでっち上げ、
またも「先生」に解決してもらうからと解決金として750万円を騙し取ります。

さらに1996年には同じく看護学校時代の知り合い・池上和子に対しても
かつて純子と和子がいじめた准看護婦が「和子を恨んでいる」とトラブルをでっち上げ、
その解決金として2800万円もの大金を騙し取っているのです。
しかしヒト美も和子もこのことで純子を恨むどころか
逆にトラブルを解決してもらったと感謝する始末で・・・、
その後、2人は純子に絶大な信頼を寄せるようになっていき、
純子の支配はどんどん盤石なものになっていくのです。

ちょうどその頃、吉田純子は久留米市に高級マンションを購入。
マンションのローンは別居中の夫に払わせ、自分は贅沢三昧な毎日を送りますが、
当然そんな生活では長続きするはずもなく
金が尽きた純子はついに池上和子の夫・平田栄治さんを殺害して
保険金を騙し取る計画を立てるのです。

和子には夫・栄治さんに愛人がいるとでっち上げ、
和子と子供に保険金をかけて交通事故を装って殺そうと企んでいると信じ込ませ
言葉巧みに夫の殺害を持ちかけていきます。
そして1998年1月24日、犯行を実行に移すと・・・、
その約1年後には石井ヒト美の夫・久門剛さんの殺害も計画します。

その時も純子は再び「先生」を登場させ
夫・剛さんによって金を奪われて自殺してしまった者がいる、とまたもトラブルをでっち上げ、
保険金で解決するしかないと第2の殺害を実行に移すのです。
そしてヒト美には、剛さんの保険金は自殺した者の遺族に支払ったと言って
すべて自分のものにしてしまいます。

この頃には堤美由紀の他に、
池上和子と石井ヒト美も純子のマンションで同居するようになって
純子は3人に「吉田様」と呼ばせて純子本人の世話はもとより
純子の3人の娘の世話をすべてやらせるなど、召使いのように扱ったといいます。

こうして吉田純子のマインドコントロールによる奴隷のような主従関係が続いていくのですが
事件は2002年に石井ヒト美が警察に出頭することによって発覚、
4人はついに福岡県警に逮捕されることになったのです。
吉田純子の容疑は殺人、詐欺、強盗殺人未遂、住居侵入、脅迫。
この時、純子は42歳になっていました。

その後、2004年に福岡地裁は吉田純子に死刑判決、堤美由紀に無期懲役、
石井ヒト美に懲役17年の判決を言い渡しますが、
池上和子は判決前に子宮ガンで病死したということです。
さらに2006年には福岡高裁が吉田、堤、石井の控訴を棄却。
堤、石井は上告せずに刑が確定。
ただ一人上告していた吉田純子も2010年に最高裁が吉田の上告を棄却して死刑が確定、
今年、2016年3月25日に吉田純子の死刑が執行されました。
享年56歳でした。

ちなみに2015年2月にはフシテレビでドラマ化もされています。
吉田純子を大竹しのぶ、堤は寺島しのぶ、池上は木村多江、
石井は坂井真紀が演じていました。

ドラマ・黒い看護婦(フジテレビ)

無料動画視聴→ goo.gl/BjQFxo


シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメント

  1. 波田純 より:

    1人ならまだしも、3人もコントロールされるとは。
    しかも殺人だから恐ろしいですね。。。